一言でアシナガバチといっても色々な種類があり、種によって習性や攻撃性、蜂の蜂の巣を作る上で好む場所などが違います。
世界でアシナガバチは29属800種類程が確認されており、日本には3属12種が生息しています。
本州にはその中の2属8種が本州に生息しており、東海地方にはセグロアシナガバチ[Polistes jokahamae],キアシナガバチ[Polistes
rothneyi],フタモンアシナガバチ[Polistes chinensis],コアシナガバチ[Polistes snelleni],キボシアシナガバチ[Polistes
mandarinus],ヤマトアシナガバチ[Polistes japonicus japonicus]の6種が生息しています。
・セグロアシナガバチ[Polistes jokahamae]
体長は30o程でアシナガバチの中でも大きく最もよく巣を作るな種類です。
市街地にも多く生息し、人間の生活圏に営巣する為アシナガバチの中でも最も刺傷被害に合う事が多く駆除のご相談やご依頼が大変多い種類です。
蜂の巣を作る場所は一言で言うとどんな場所でも作ります。
基本的には解放空間に蜂の巣を作りますが、戸袋やシャッター内、エアコンの室外機内・24時間換気などのダクト内などの半閉鎖空間にも蜂の巣を作ります。
ご相談が多い場所は、民家の軒先[1階・2階・3階]やサッシ廻り・カーポート・植栽の中・遊具の下部などの場所が多いです。
・キアシナガバチ[Polistes rothneyi]
体長は30mm程で、セグロアシナガバチと同じ程の大きで全国に生息しています。
セグロアシナガバチより全体的に黄色味が強いです。
アシナガバチの中では攻撃性・警戒心も一番強く巣も大きくなります。
蜂の巣に近寄るだけで威嚇してきます。
・フタモンアシナガバチ[Polistes chinensis]
体長は20mm程で全体的に黒っぽく小柄で2つの斑があります。平野部によく見られ、サッシ廻りエアコンの室外機内外にもよく蜂の巣をつくります。
・コアシナガバチ[Polistes snelleni]
体長20mm程で。日本では全国に分布しています。木の枝先や葉の裏などに反り返った様な独特の形をした蜂の巣を作ります。
・キボシアシナガバチ[Polistes mandarinus]
幼虫の作る繭が蛍光の黄緑色をしているのが特徴で木の枝などに蜂の巣を作るので、草刈中の刺傷被害が多い種類です。
・ヤマトアシナガバチ[Polistes japonicus japonicus]
体長は20mm程でキアシナガバチよりひとまわり小柄で基本的には木の枝や蔦の中などに巣を作るのでキボシアシナガバチと同じく草刈中などに刺されることが多いです。
本来、蜂は益虫であり自然の中で大変重要な役割を担っていますので人間と交差しないような場所であれば温かく見守ることも検討しましょう。
アシナガバチの生活史のサイクルは基本的には1年になります。
春の気温差にもよりますが、4月ころから蜂の巣を作り始め早ければ5月頃に働きバチが生まれ始めますので、4月〜6月頃に早い段階で蜂の巣を作られていないか確認しましょう。